うねり

ハンググライダーとパラグライダーで空を飛んで考えたこと

2月28日~3月3日 全日本パラグライダー学生選手権 in 足尾 P-#148~151(前編)

3 度目のパラ学でやっと Expert Class に出られた。去年ぎりぎり P 証が間に合わず、悔しい思いをしたので念願かなって嬉しい。

今回のターンポイントは以下の図の通り。一番遠いところでも TO から 6km くらい。

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選手は 6 人。少ない。

地元は 3 人。同い年なので負けたくない。

 

 

2月28日 Day1 Task1

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今回出場する選手を見て、自分がタスクコミッティかセーフティコミッティか、とにかく発言力はあるだろうと思って事前にタスクを考えたり気象条件を読んだりしていた。

初日は午後から飛べないくらいの強い海風になってしまうだろうという予想で、

風車1kmスタート、釣り堀、足尾山頂、サル鉄塔、小学校、きのこ山東屋、農協、メインLDゴール 中心距離 27km の 最短 20km というタスクを考えていた(実は)。

 

この「最短 20km」てのがミソで、ハングの大会の後だったからこれをノミナルディスタンスだと思って組んだ。そしたら中心距離が 10km 以上ならいいとかって話が出て、結局上の図のようなタスクになった。

「早めに終わるよう短めのタスク」という考えはそのままだけど、「みんなゴールできるようにさらに短くする」「山の奥はリスクが高いので使わない」なんかの条件も加味された。

リフライトもする気がないのでタスクフィニッシュ時刻の設定も 15:00 と早めの設定。これが裏目に出るとも知らず・・・。

 

 

#148 1 本目 11:47~12:14 北東やや強め

Flight detail : masa ue - 28.2.2017 - VP - 4.73 km :: XContest.org - world of XC paragliding

TO オープン直後は渋そうだったので待っていた。結局スタート時刻を過ぎてからのテイクオフ。

テイクオフして 10 分、やっとパラ前で最初の一上げができた。すでにスタート時刻から時間をかなり使ってしまっているので焦る気持ちが募る。最低限必要な高度になったら山頂のスタートをとる。

もうほとんどの選手がスタートして、高い高度で釣り堀方面に向かっていた。焦る。

パラ前で TO より少し高いくらいの高度という低い状態ではあったが、さっと釣り堀をとって次に行こうと思って突っ込む。これが失敗。

高度 400m で釣り堀をとって振り返ると進みが悪い(そりゃそうだ北風だもの)。

あっこりゃパラ尾根周りこめねぇな…ていうかパラ前にも行けないどころか LD もあやしいな…という気まずい高度に。メイン LD と講習場の間を狙って飛ぶ。

講習場の北側で対地 70m くらいになり絶望しかけるがたき火が見えたのでそこに突っ込んだらそこそこ強いリフトになっていた。ぽこぽこして難しいリフトだったが集中してなんとか LD には届く高度になった。そこから復活も狙ったが結局そのままランディング。

 

急いで片づけてリフライト。ちなみにこれがポットハーネス初飛びだった。

心の滑空比が上がるのと暖かいのがいい。ただ操作は一本目では慣れられずストレスでもあった。次ィ!

 

 

#149 2本目 13:43~15:35 北東やや強めから東強め

Flight detail : masa ue - 28.2.2017 - FT - 8.93 km :: XContest.org - world of XC paragliding

リフライト。絶対にゴールする。とにかくゴールする、急いで。そんな気持ちでいっぱいだった。

テイクオフして10分くらいですぐにスタート。しかし次の一上げに手間取り10分もたつく。釣り堀を低く取りに行った反省もあって慎重になっていたのもある。

パラ前 430m から雲底 1200m まで上げて発射。釣り堀(1070m)、さるかべ(760m)、サル公園(300m)まで一気に行った。

サル公園までいった判断は結構賭けだった。サル公園で上がらなきゃ帰れない。絶対に上げなきゃいけない状況になるのは明らかだったから集中した。

到着は 14:30 で残り 30 分、すぐ上がれば間に合うが…。

まずリッジでサル公と同高度、しかしそこからうまく上げられずとりあえず HGLD 方向に出す。結局到着時と大して変わらない高度で沖に出してるからここの 10 分間は無駄だった。

正直 HGLD も届かない高度だったが、上がりそうな家+林のセットの上を飛ぶとやはりリフトがあった。もがきながらやっとヒット。西に流されながら 200m から 1000m 。1000m 以上上げようとすると尾根より西に流されすぎてしまうと判断したので 1000m で離脱してハングでこ山青屋根へ向かった。

とここで残り 5 分。絶望。くっそぉぉぉと叫びながらフルアクセルで向かうも青屋根を取れず時間切れ。

がぁぁぁくそぉぉぉぉぉ!と吠えながらそのまま残りのタスクも消化、幻のゴールはタスクフィニッシュ後の 7 分後…。ゴールの上での高度は 290m なので最後の離脱ももう少し早く出られれば 2 分の時短につながった。

 

これ普通にゴール出来たなぁくそ。終わった直後はタスクフィニッシュ時刻の設定を失敗したと思ってたけど、単純に飛びの内容もミスしまくってるわこれ。くっそぉぉっぉぉぉ!

 

このあとも東風は強くなりすぎず、条件は好転しどこでもいつまでも飛んでいられる状態だった。なんじゃこりゃ!

 

 

3月1日 Day2 Task2

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「もっと長めにしろ~い!」という檄が飛んできたので長く厳し目で考えたタスク。南東の予報、初日よりも雲が多いがちゃんと飛べばいけるタスク。入力がめんどくさい。

 

#150 12:02~13:17 南強めの微風(?)

Flight detail : masa ue - 1.3.2017 - VP - 11.74 km :: XContest.org - world of XC paragliding

またしてもスタートしてからのテイクオフ。だってオーバーキャストしてるしリフト弱そうだったんだもん。(じゃあそもそも時間設定がおかしいって話にもなるが)

牧場の手前で Exp の選手がガグルを組んで回しているのでまずそこを目指した。調子よく上がり 300m から 800m へ。外したのでもうスタートめざしたれと思って CooTO へ向かうがパラ尾根手前でめちゃくちゃ下がったため躊躇した。

パラ前で 900m まで上げなおして再度 CooTO へ向かいやっとスタート。しかしうまく GPS が取れず、高度を稼ぎがてら少しもたつく。CooTO 1000m からショップを目指す。

途中で一度上げなおしてパラメイン TO 南 900m で再度出発してショップを 530m で取る。このときショップより東側にいい雲ができていたので、ショップ辺りまで行けば絶対いいリフトがあると思ってわりと自信をもって突っ込めた。案の定ショップの直前からリフトがあり、TP のシリンダーも上がりながら取れた。

ショップ 530m から北に流されつつ 1000m まで上げて、さるかべを取りに行きつつ山に戻る。そのまま山頂まで寄せると結構いい感じのリフトがあった。これを上げるなら上げるでもっとしっかり回せばよかったんだけど、中途半端な絡み方をしてしまい時間をロス。

山頂 800m からきのこ山の東屋を 720m で取る。普段と比べると少し低い気もしたが、 CooTO やきのこ山で上がっている機体があったのでこのときは自信をもって進めた。ここでしっかり上げきるべきだった。

次の田中自動車だが、このとき雲はさるかべの尾根上とサル公の尾根上に形成されていて、最短距離で行こうとするとたぶんリフトはないことが予想できた。だからと言って北の雲の列に行くには高度が足りないし、南は遠回りすぎると思ったしで悩む。

悩んだ挙句、一番やっちゃいけないなんとなくで進んでしまった。

結果みるみる下がる。田中自動車(280m)を取ってそのままメイン LD へ。ああもう!

 

「迷ったらステイ!」

 

(後編へ続く)